脱稿。あと原稿覚書。


脱稿したのは昨日というか正確には一昨日なんですが。昨日編集さんに届けてこのまま特に問題なければ無事おしまいです。次の掲載は年明けなのでしばらくのんびり出来るかなと思ったけど、単行本の直しとか色々あるから結局そこまでゆっくりは出来なさそうな。年明け掲載ってことは年末進行で締め切り早いしね。


何となく、自分のために現在の作業方法の覚書。


1.原作本を傍らに置いて、だいたいその回で入れようと思う内容までのネームを頭で切りながら、パソコンで台詞をメモ帳でずらっと打ちこむ。

2.フォトショでメモ帳の内容をずらっと文字レイヤにする。レイヤをラスタライズ。

3.台詞を配置しながら、直線ツール使ってコマ割つつ原稿用紙雛形にネーム切り。この時点で絵は入れていない(アナログで描くほうが早いから)。
原稿用紙ファイルはB4原寸サイズで600dpi。1200dpiと600dpiでさほど精密さに違いは感じないのでずっと600dpiで作業。

4.ネームをA4サイズでプリントして、ネームなりのラフ絵入れ。

5.担当さんにFAXして返答待ちの間に、リテイクが少ないことをマンガの神様に祈りつつ、ネームからフキダシと枠線レイヤを先に作っておく。
枠線はクイックマスクから90PXと40PXの直線でワク間を作成。フキダシは同じくクイックマスクで登録してあるフキダシブラシ(自作)を使って作成。楕円ツールやカスタムシェイプだとどうしてもデジタルくさくなってしまうのでフキダシには使わない。枠線は10PX、フキダシは3PXで『境界線を描く』で一気に。

6.ネームリテイク。あわせて枠線とフキダシレイヤ修正。ネームOK出たら作画作業に。

7.枠線とフキダシを原稿用紙にプリント。A3プリンタはキャノンのインクジェットプリンタ。原稿用紙はデリータのB4無地110K。

8.原稿用紙にネームを元に青のシャープペンシル(ミツビシユニカラーのブルー)で下絵。青だとスキャナ時に取り込まれにくいため。

9.ペン入れ。開明墨汁、タチカワGペン。アシさんに入ってもらってデジタルで出来ない背景と艶ベタやってもらう。

10.100均の修正液とハイテックの0.25で修正。ハイテックは100均修正液に乗るので重宝。アナログ作業ここまで。

11.エプソンのA3スキャナで600dpiでスキャニング。オートシートフィーダは詰まるので結局一枚ずつ手差し…。

12.スキャンした原稿をトーンカーブで濃度調整、閾値130でモノクロ二値化。アクションで一気に。

13.主線のファイルを原稿雛形にコピー移動。位置・角度調整してゴミ取り。マベタを塗りつぶし。

14.残った背景を別レイヤで入れる。パワートーンとパターンを使ってトーン貼り。グラデや砂はものによってグレスケからハーフトーン化・誤差拡散法(ディザ)で砂化。

15.全ての仕上げが終わったらアクションで画像統合(プロファイル削除)。


……15工程もあったのか、そりゃ時間がかかるわと落ち込む。今のところこれが一番自分にとって効率がいい。下絵もデジタルでやればスキャニングの手間など減っていいかもしれないけれど、どうしてもペンタブでは線の感覚が掴めない。毎回の扉だけコミスタで完全デジタルで描いて試行錯誤中。ペンタブはインテュオス3。

二値化するのは閾値128前後で二階調化するのと誤差拡散でするの、どちらがいいのか未だにわからない。誤差拡散だと細かい線も拾えるが、反面線が太るとか塗り潰しツールが使えないとか聞くがどうなんだろうか。休みの間に試しておけたら試しておくこと、覚書。