SAIで商業誌向けデジコミは可能か?

結論から言えば、可能だと思います。というのは、現在発売中のプリンセスGOLD九月号に天狗風の予告のカラーイラストとモノクロイラストが載っているのですが、これは両方とも下書きからSAIで描きました。ただしモノクロの仕上げ(トーン処理)はPHOTOSHOPでやったので、SAIオンリーで仕上げた訳ではないのです、なので可能『だと思います』ってことで。どなたかやった方がいらしたら是非教えて下さい。

その予告のカラー絵が上のお初と右京之介です。実際には350dpiで描きましたが、上の絵では解像度を下げてあります。画面で見たら結構いい感じに色が塗れたかな〜うんうんと思ったのですが、印刷されたのを見たらなんだか画面とイメージが違って結構凹みました…orz 液晶はどうしても色みが違って見えるものなのですが、それにしても…まだまだだな自分orz

モノクロに関しては、600dpiA4同人原稿用紙サイズで、二値ペン(PHOTOSHOPでいうところの鉛筆)で線を描きました。それをPHOTOSHOP形式で書き出して、PHOTOSHOPでトーン処理。印刷されたものを見たところ、線画に関してはSAIでもコミスタに遜色ない綺麗な線で印刷されることがわかりました。集中線などに関しては(現時点では)SAIでそれらの処理を行うことはきつそうですが、枠線は選択ペン機能をマスクとして使えば可能ですし、トーンは有志の方が配布しているブラシテクスチャを使うことで可能だと思います(が、ちょっとどう印刷に出るか見当がつかなかったので、今回は今までどおりPHOTOSHOPのパターントーンを使いました…)。誰かがSAIのデジコミプラグインを開発するという可能性はあるのかな…?

というわけで、SAIのモノクロデジコミ(印刷想定)レポートです。以上、十月号の天狗風第一回原稿を無事に脱稿したので一安心している坂口でした。


[追記]
あと、SAIは現在のバージョンではグレースケール非対応なんですよね。デジコミで入稿しようと思ったらなにかしらグレスケ対応している別のソフトが必要になるので、やはり現時点ではSAIのみでの印刷可能デジコミ原稿作成は厳しいですね。WEBコミックなら工夫すれば充分可能だと思います。