もしかして使えたらいいな写真屋TIPS・2


めでたく昨日、無事に『霊験お初捕物控』第参巻発売の運びとなりました。先日書いた、帯の推薦文を書いてくださった例のあのお方(笑)とは……なんと女優の室井滋さんなのでした。ああ、帯だけでも家宝にしたいです、ありがとうございます…!

本日発売のGOLD一月号には霊験お初は掲載されていない(お休みの回なので)のですが、いやー、自分の絵が目に入らないとこんなにも心穏やかに読めるものかと……(笑)。毎回、見る度に自分の漫画の下手さ加減に凹んでいる訳で。心穏やかな年末を過ごせることに感謝、いや来月分の原稿にはきっちり追われているわけですけども。


閑話休題(それはさておき)。
いい加減、前回宣言したTIPSを年越さないうちに書いておこうと思いたったので、以下使えたらいいなー写真屋TIPS第二回。『完成した絵に簡単に光に包まれたような効果を付加する方法』です。

結論から言ってしまえば、『レイヤーのモードでハードライトを使う』ってことです。一番上にモードがハードライトのレイヤーを一枚作って、光っぽい明るい色をエアブラシでがしゅがしゅのせていけばいいんですが、この光の色を絵のどこにどうのせていくかっていうのに悩む訳です自分は。そこで考え出したのがこの方法です。


【絵に光に包まれた効果を与える方法】(注:あらかじめレイヤーを統合して一枚絵にしてあることが前提)

1.完成画像のレイヤーをコピーして、元レイヤーの上に乗せる
2.コピーしたレイヤーのモードを『ハードライト』にする
3.コピーしたレイヤーにフィルタ→ぼかし(ガウスをかける


以上。ぼかしの半径はお好みですが、自分は15〜25ピクセル位でやります。そんで、実際にやってみたのが以下の通り。


↑これが元の絵


↑これが上の絵にハードライトレイヤーを重ねた絵

この方法だと色調が元絵に倣うので、明るいところは明るく、暗いところはほどよく暗めになります。これをもとにして、もっと明るくしたいところは色を足し、そうでないところは消しゴムをかけて色を消していきます。全体的に明るすぎる場合には、レイヤーの不透明度を下げたり、イメージ→色調補正→色相・彩度で色相や彩度を弄って変えます。
サンプルの絵だと背景が暗いので分かりにくいのですが、背景が明るい色だともっと光に包まれた感じになります。

ハードライト・ソフトライトは本当に色々楽しめるモードです。上のイメージ→色調補正→色相・彩度で色相を青く変えると、こんな青い光に包まれた感じにできます。

ちなみに、モードをハードライトではなくオーバーレイにするとこんな感じです。オーバーレイも面白いので良く使います。


こうしてご紹介したTIPSなわけですが、坂口のカラー絵にはあまりこういうぼかした効果は似合わないよっていうか小手先の小技を覚える前に基本的にもっと色々頑張るところがあるんじゃないですかと担当さんに笑顔で言われたので、自分の今までの絵にはこの技は使っていません。ごもごもごもごもごもっとも。非公開の趣味で描いた絵に使ってます。